プロデュース企画 2024|#6 上野耕平 レッスン②

ゆっくりのうちから「音色を変える」── 上野耕平とスカラムーシュ、コンチェルトの意思

共演曲はミヨーの「スカラムーシュ」に決定。譜読みを始めて1週間の柏原くんに、上野耕平が求めたのは、ゆっくり練習する段階から音色やキャラクターの変化を作り込むこと。「ただの指の練習」で終わらせないための、コンチェルトとしての意思の持ち方。

上野耕平の2回目のレッスン。前回の宿題 ── 喉を開きすぎず息の軌道を乱さないこと、そして歩きながら一定のテンポを体に入れる練習 ── に取り組んできた柏原くんは、伸ばす音が間延びしなくなった、と手応えを語る。そしてこの回、共演曲がミヨーの「スカラムーシュ」に決定した。譜読みを始めてまだ1週間。テンポ感はメトロノームで安定してきている。

音色は「ゆっくりのうちから」変える

柏原くんは、この曲で「急に表情がガラッと変わる部分を、いろいろな音色を速く変えられるようになりたい」と語った。上野は、それをゆっくりの段階から作り込むことの重要性を説く。

[5:59]それをゆっくりのうちからやらないと、ゆっくり練習する意味がないんですよ。ただの指の練習になるから

── 上野耕平

速いテンポで音色を変えられるようになるには、ゆっくりの練習でこそ変化を作り込む。指だけを動かす練習にしないこと ── それが上野の出発点だった。

キャラクターを細かく分ける ── コンチェルトの意思

上野は、わずか数小節を、さらに細かいキャラクターに分けられると示す。ピアノとずっと一緒に動く箇所、ベースの音が変わる箇所、半音で動きが変わる箇所 ── 一人で吹いていても、その情報が入っていなければならない。

[7:14]我々4人と一緒にやるわけじゃないですか。だから言ってみればコンチェルトですよね。コンチェルトってなった時は、こういうことしたいんだ、こういうことしたいんだっていう意思が音にはっきり表れてないと、そういう音楽にならない

── 上野耕平

サックス四重奏を従えて吹く、コンチェルト的な編成。だからこそ、奏者の意思が音にはっきり表れる必要がある。その意思を、ゆっくりの段階から音色の変化として作り込んでおく。

ピアノが何をやっているかを「刻む」

上野は、自分のパートだけでなく、伴奏が何をやっているかを意識することを促す。

[8:27]ピアノはどういうことをやっているかということを、それをもっと自分の中で刻んでごらん。自分のパートだけじゃなくてっていうのが、この曲のベースにある

── 上野耕平

スカラムーシュには2台ピアノのバージョンもある。それを聴くと、メロディーが滑らかに流れるのではなく、リズミカルな「スカララ ダンタン」という成分を持っていることが分かる。その成分をしっかり出すことが、この曲では重要になる。

譜読みのコツ ── 「3」で練習し、関節に記憶させる

技術的な難所として、音型は3つのまとまりなのにスラーが4つでかかる、ややこしい箇所があった。上野は、分解して練習する方法を示す。

[9:00]音型は3でしょ、ずっと。でもスラーは4っていう、それがややこしいわけだから、まず3で練習した方がいいんだよ

── 上野耕平

音型のまとまり(3)で練習し、それを何回も繰り返して「関節に記憶させる」くらいに。その上でスラーのくくり(4)を重ねていく。指が転ぶ箇所は、原因となる指(左手の薬指など)の遅れを特定して集中的に直す ── 共演曲の譜読みを、一つずつ着実に進めていった。

※ この記事は、YouTube で公開されているレッスン動画の内容をもとにAIが編集・再構成したものです。発言は読みやすく整えており、固有名詞や表現が実際と異なる場合があります。正確な内容・ニュアンスは動画でご確認ください。

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