プロデュース企画 2023|EP.23 上野耕平 レッスン②(松原くん)
「楽器を飲み込んで吹く」── 上野耕平が説く、弱気にならない音の出し方
ほぼロングトーンで終わった初回から、見違えるほど音が良くなった松原くん。共演曲のレッスンで上野耕平が見抜いたのは、オクターブキーを押さない音域での「弱気」だった。息を飲まず前に流すこと、そして曲全体の構造をどう聴かせるか。
上野耕平の2回目のレッスン。初回はほぼロングトーンで終わったが、その後の短期間で松原くんは息と体の使い方を大きく改善してきた。「とても良い音になった」と上野も認める。共演曲を頭から吹いてもらい、上野が気づいたのは、ある癖だった。
息を「飲んで」吹いている
上野は、松原くんが息を飲み込むように吹いていることを指摘する。特にそれは、オクターブキーを押さない音域で顕著だった。
[1:54]「もっと前で掴んで、楽器を飲み込んで吹いてやろうと思ってやってごらん。喉をここで広げすぎると、ミーンという音になるから、単純に息を前に流そうと思えばいい」
マウスピースとリードを「もっと前で掴む」イメージで、息を喉に飲み込まず、まっすぐ前に流す。喉を広げすぎると音が痩せてしまう。
弱気にならない ── 低い音域を「怖がらない」
息を飲む癖の正体は、低い音域への「怖さ」だった。上野はそれを言い当てる。
[3:42]「オクターブキーを押さない音を吹くとき、ちょっと怖くない? 楽器作ってくれないじゃん、基本的には。だからちょっとビビってるじゃないけどさ。そのネガティブな感触が音に今出ちゃってるんだよね。別にそんなに怖がる必要はないの」
オクターブキーを押す音域は自信を持って息を流せるのに、押さない音域では弱気になる ── その差が音に出てしまう。普通に吹けばある程度の音にはなるのだから、怖がる必要はない。弱気にならず前に息を流すと、フレージングが見えるようになり、すべての音が生き生きしてくる。
「押し引き」ではなく、ニュアンスで表情を
松原くんが、表情をつけようとして息を「押し引き」していたことにも、上野は触れる。
[5:38]「息の押し引きだと、音がそもそも鳴らないじゃん。まずベースとなる響きがあった上で、表情だったり表現をしなきゃいけない。まず前にやりつつ、重くしたり軽くしたりとか、そういう差で表現した方が伝わる」
息を引いてしまうと、土台となる響きそのものが消えてしまい、フレーズの行く先が見えなくなる。常に前に流しながら、重い・軽いのニュアンスの差で表情をつける ── そして装飾音符はしっかり吹くこと。出だしはあっさりと、こってり歌う場所は後に取っておく。
曲の構造を「着地」で聴かせる
上野は、フレーズの収まりどころ ── 曲の構造を聴き手に伝えることの大切さを語る。
[8:01]「いろんなことがありつつも、着地はそこっていう風なのが見えると、曲の構造が聞いている人が分かりやすい。フレーズの収まるところはここですよ、っていうのが、最後にやっと丸がつく。そこまでは丸というよりは点っていうこと」
途中の音は「点」、フレーズの最後で初めて「丸(句点)」がつく ── そうした文章のような構造が見えると、聴き手に伝わりやすい。半音のぶつかりが生む不穏さをエネルギーに変えて音楽のプレッシャーを高め、やがて訪れる安定へ ── 上野は「熱い風呂ではなく、ちょうどいい温度の風呂に入る時」と、その着地の感覚を表現した。
※ この記事は、YouTube で公開されているレッスン動画の内容をもとにAIが編集・再構成したものです。発言は読みやすく整えており、固有名詞や表現が実際と異なる場合があります。正確な内容・ニュアンスは動画でご確認ください。



