プロデュース企画 2021|EP.7 都築惇 レッスン②

ドビュッシー「ラプソディ」を共演する ── 都築惇が説く、フレンチスタイルと「共演」の意識

レッスンは2周目へ。いよいよ本番(1月9日)で共演する曲、ドビュッシーのラプソディのレッスンが始まる。都築惇が米山くんに求めたのは、1音ずつ歌うのではなくフレーズで捉えること、そして「伴奏とソリスト」ではなく「共演」として音楽を組み立てる視点だった。

2周目、共演曲のレッスンへ

レッスンは2周目に入った。10月、本番まで残り3ヶ月あまり。ここからは1周目で得た知識を客観的に検証していく段階だ。そしてこの回から、本番で共演する曲 ── ドビュッシーのラプソディのレッスンが始まる。担当は都築惇。

1音ずつ「歌わない」── フレーズで捉える

冒頭、都築は音の捉え方から指摘する。一つ一つの音を押し込むように吹くのではなく、フレーズ全体を一つの流れとして捉える。

[2:00]1個ずつ音を押す必要は全くなくて、例えばファからドに行く、この5度自体を埋めるようなイメージ。まっすぐ息を入れてクレッシェンドしていけばいい。1個1個の音を歌うっていうので、歌ってる気になってしまうので、そうじゃなくて、人に聞こえる音っていうのをもっと意識した方がいい

── 都築惇

自分が「歌っている気になる」のと、聴き手に届く音楽として成立しているのは別のこと ── その区別を都築は促す。長い前奏からサックスに移る冒頭は、印象づけが必要。3連符は時間をかけて吹くこと、と具体的に示した。

弱音は「相手に伝わる響き」

ピアノ(弱音)の扱いについて、都築は「音量を落とすこと」と「弱音として成立すること」を区別する。

[3:22]そのエコー、ピアノの音が相手に伝わってないと、ピアノになってないから。響きとか全部死んでしまったピアノだと音飛ばないので、もう少しだけ主張してあげて

── 都築惇

響きを失った弱音はホールで飛ばない。減衰していく音の中にも十分な時間があるから、その中で歌うこと ── フレーズの山に向かって息の圧力を持っていくことを、都築は求めた。

フレンチスタイル ── まず「正確なガイド」を持つ

ドビュッシーらしい繊細なニュアンスを出すために、都築はまず崩す前の「正確な形」を頭に持つことの重要性を説く。

[8:57]崩すのは後から何でもできるから、まずは大枠をもうちょっとしっかり持って、そこで十分歌う

── 都築惇

[10:43]このニュアンスが基本的に取れていないと、フレンチスタイルにはなりません。まずはその見本というかガイドをちゃんと頭に持ってないと、そこから自由に吹くことというのは正直ダメです

── 都築惇

なんとなくで吹いているのか、きちんと意図を持って吹いているのか ── その差は「設定ぐらい変わってくる」と都築は言う。自由な表現は、正確な土台があって初めて成り立つ。

「伴奏とソリスト」ではなく「共演」

本番ではREVのメンバーがバックで演奏する。都築は、その関係性を「共演」として捉えることを強調した。ドビュッシーでは音と音の移ろいが特に大切で、ブツッと切って次のフレーズに移るのは避けてほしい、と。

[8:00]薄く繋がっているものがずっとあるから、それをもうちょっと意識した方がいい

── 都築惇

[13:11]伴奏とソリストじゃなくて、共演というのをもっと意識して、ピアノの楽譜を元と意識した方がいいと思います

── 都築惇

「0か100」をやめる ── 質感の幅

米山くんの表現には、急激な盛り上げの癖があった。繊細に終わったフレーズから急に激しくなると、曲調が損なわれる。

[8:33]繊細に終わったのに、急に激にこう盛り上がるみたいなのって、演歌みたいな感じがちょっとしちゃうので、もうちょっとニュアンスっていうのを大切に吹いた方がいい。息の盛り上げ方が全体的に急激なので、0か100しかないみたいな音色の作り方は、あんまりやめた方がいい

── 都築惇

ドビュッシーには柔らかい質感、固い質感など、いろいろな質感が常に共存している。それを取り違えると一気に曲調が変わってしまう ── だからこそ、いろいろな演奏を聴き、複数のアプローチを探すことを都築は勧めた。

クレッシェンドは「過程」に息圧を

ダイナミクスの作り方についても、都築は一般的な誤解を正す。

[11:10]クレッシェンドって書いてある時に、フォルテが一番強いんじゃなくて、クレッシェンドをしてる時の方が、どっちかというと息圧っていうのは絶対必要なんです

── 都築惇

「どの版で演奏するか」を決める

後半、都築は楽譜そのものの選択にも踏み込んだ。ドビュッシーのラプソディには複数の版があり、版によってアプローチもピアノとのバランスも変わってくる。

[13:13]どの版でやるかっていうのをまず決めないと、後ろのアレンジができなくなるから。なんとなくでいいから色々聞いてみて、候補を出してみて

── 都築惇

譜読みは「細かく」── メトロノームと共演のブレス

高校生がドビュッシーのこうした曲を吹くこと自体が珍しい、と前置きしつつ、都築は譜読みの基本を伝える。ゆっくり練習すること、そしてメトロノームを細かい音価でかけること。

[16:54]譜読みの段階で細かく細かく楽譜を読むっていうことを習慣づけた方が、今後のためになると思うよ。なんなら16分音符でいいくらい

── 都築惇

大枠のリズムを正確に理解できていれば、装飾的な音符で遊んだり、ピアノの場面で少しテンポを動かしたりといった自由が後から効いてくる。また、共演ならではのブレスについても ── 急いで次に入ると周りとブレスを共有できないため、音を処理してから息を吸う時間を十分に取ること、ピアニストのシーンに入る際は合図が必要なこと、を確認した。

※ この記事は、YouTube で公開されているレッスン動画の内容をもとにAIが編集・再構成したものです。発言は読みやすく整えており、固有名詞や表現が実際と異なる場合があります。正確な内容・ニュアンスは動画でご確認ください。

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