プロデュース企画 2022|EP.8 都築惇 レッスン②
トマジ「バラード」を読み解く ── 都築惇が説く、音の方向性とタンギングの工夫
いよいよ共演曲のレッスンへ。課題は、音楽的センスと感性が問われるトマジのバラード。コロコロと表情が変わるこの曲を、都築惇は伸ばす音の方向性、ブレス後のタンギング、そして「どんなに難しい部分でもフレージングを大切に」という観点から紺野さんと作り上げていく。
共演曲・トマジのバラードへ
この回から、共演曲のレッスンが始まる。曲はトマジのバラード。中学3年生の紺野さんは、この曲の物語性に惹かれているという。アイルランドのジグの踊りや音楽を動画で見てから取り組むと、楽しさが増すのだと語る。ゆっくりな部分と速い部分がはっきり分かれた、メリハリのある曲。担当は都築惇、2回目のレッスンだ。
伸ばす音の「方向性」をはっきりさせる
頭から聴いた都築が、まず指摘したのは伸ばす音の扱いだった。
[3:33]「伸びている音の方向性が、もう少しはっきりした方がいいかなと思っていて。例えばビブラートをもう少し濃くしていったりとか、あとは息の圧力を、一定の息の圧力だったり速度にならないように」
少し圧力をかけるだけで、音の方向性が見えてくる。一定のまま伸ばすと、音が「一時停止」になりやすい ── ビブラートの濃淡や息の圧力の変化で、伸ばす音にも推進力を与える。
ブレスの後のタンギングを「柔らかく」
もう一つの課題は、ブレスの後の発音だった。音階をきちんと伸ばそうとするあまり、その後の発音が硬くなってしまう。
[5:36]「息の圧力はそのままで大丈夫なので、タンギングは別でもうちょっと考えて、もっと柔らかいタンギングのアプローチができるといいかなと思います」
息の圧力とタンギングを切り離して考えること。また、ブレスのタイミングではもう少したっぷり吸ってもいい、という具体的な助言もあった。
オクターブキーが絡む音色の変化
技術的な細部として、都築はオクターブキーが絡む箇所の音色変化を取り上げる。押す音と押さない音では、押さない音の方が硬い音(「ギー」という音)になりやすい。
[7:14]「もうちょっと下唇のクッションを上手く使って、あんまりイーの口にならないように」
下唇のクッションを使い、口の形が「イー」に寄らないようにする。中音域が硬く出てきやすいのは曲全体に言えることなので、気を配るとよい、と都築は促した。
「健康的すぎる」── 憂鬱さを出す
曲の表情についても、都築は印象的な言葉で方向を示す。ある部分のテンポと吹き方が、曲の性格に合っていなかった。
[9:35]「なんかちょっとヘルシーすぎる。もう少しで憂鬱な感じが出た方がいいと思うので」
「健康的すぎる」フレーズを、もう少し憂鬱な色合いに。2小節ごとにフレーズを分け、向かう先を意識する。トマジのバラードは、キャラクターがコロコロ変わる曲。その音色の変化こそが、いい勉強になると都築は言う。
「フレージングを大切に」── 難所でも崩さない
レッスン後、都築はこの回で最も伝えたかったことを語った。冒頭のメロディは紺野さんの中にすんなり入っているが、技巧的になる部分で、ちょうど彼女の課題であるタンギングにぶつかってしまう。
[13:20]「「もうちょっとタンギング短くしなきゃ」とか「走らないように」とか、そういうことばっかりちょっとある感じがして、本来のフレージングとかがなくなっている時が結構あったので。どんだけ難しい部分でも、フレージングを大切にしないといけないよ、ということ」
技術的な課題に意識が向きすぎると、音楽そのものが痩せてしまう。難所であってもフレージングを優先すること ── そして和声的な部分も感じてほしくて、都築はピアノを弾いて聴かせる場面も作った。映画好きという紺野さんにとって、物語性のあるこの曲は「ぴったりだった」と都築は振り返った。
※ この記事は、YouTube で公開されているレッスン動画の内容をもとにAIが編集・再構成したものです。発言は読みやすく整えており、固有名詞や表現が実際と異なる場合があります。正確な内容・ニュアンスは動画でご確認ください。



