プロデュース企画 2022|EP.3 都築惇 レッスン①

「ティー」と「ドゥ」を使い分ける ── 都築惇が紺野さんに説く、タンギングと発音の精度

2回目の講師は都築惇。課題はフェルリングの2番・3番。すでに楽器を巧みに扱う紺野さんに対し、都築が磨きをかけたのは発音の細部だった。ナチュラルなタンギングが強すぎないか、速い音符でも息の圧力を保てているか ── 繊細な指導が光る一回。

2回目のレッスン ── 「繊細さを盗みたい」

2回目の講師は都築惇。前回の上野レッスンで「息を吸う場所から違う」と指摘された紺野さんは、その改善に取り組んできたという。都築に対しては、繊細な表現を学びたいと語る。

[1:50]都築さんはすごい繊細な感じがして、迫力がある演奏も素晴らしいんですけど、曲としてすごい繊細なところがすごい綺麗だなっていつも思うので、そういうところを盗めたらいいな

── 紺野さん

この日持参したのは、フェルリングの2番と3番。速い曲とゆっくりな曲の両方だ。

ナチュラルなタンギングが「強すぎる」

2番を聴いた都築は、スタッカートはよく刻めているとした上で、何もついていない通常のタンギングがやや強いことに気づく。

[4:35]リードに対して下(舌)をあまり強くつけすぎなくても、ちょっと触れるだけで音が切れてくれるから、あまり自分から追いかけようとしない方がいいかな

── 都築惇

舌は、振動しているリードに触れて一時的に音を止めるもの。強く押し付ける必要はない。スタッカートの強さのまま次の音や次の小節に入ってしまうと、通常のタンギングまで強くなってしまう ── そこをアーティキュレーションで弾き分けることを都築は求めた。

「ティー」と「ドゥ」を交互に使い分ける

発音の質感について、都築は具体的な区別を示す。ドの音などは硬く「ティー」と鳴りやすいため、柔らかく扱いたい。

[5:56]発音をティーだけじゃなくて、ドゥっていう、ティーの発音とドゥの発音を交互に使い分けられるといいかなと

── 都築惇

ほんの少し気を使うだけで、フレーズの印象は大きく変わる。輪郭がぼやけやすい箇所こそ、発音の種類を意識的に選ぶことが効いてくる。

速いタンギングほど「息の圧力」を忘れない

速い音符の連続では、輪郭がぼやけやすい。都築が繰り返し強調したのが、息の圧力だった。

[6:44]速いタンギングの時っていうのは、もう多分何百回も言われてきたと思うんだけど、息の圧力っていうのを絶対に忘れないでください

── 都築惇

音が小さくなっても、息のスピード感は同じに保つ。これが崩れると、細かい32分音符が聞こえなくなってしまう。音量とスピード感を切り離して考えることが、速いパッセージの明瞭さを生む。

スビト・ピアノには「時間」をかける

弱音の表現でも、都築は繊細な処理を求める。急に弱くなるスビト・ピアノの箇所だ。

[8:25]ここのスビト・ピアノになる時に、もうちょっと時間かけてもいいかもね。そのまま上がることもできるんだけど、これだとあまりピアノが効果的に聞こえてないと思うので、ちょっと時間かけてあげると、よりスビト・ピアノの効果がうまく出ます

── 都築惇

また、高い音を大きく吹くときは、客観的に自分を俯瞰すること。クレッシェンドして高音へ向かうときほど、頂点の一番高い音は柔らかく吹く意識を持たないと、常に攻撃的な演奏に聞こえてしまう ── という指摘もあった。

ゆっくり練習で「大げさに作っておく」

速い曲は必ずゆっくりから練習する。都築は、そのゆっくりの段階での取り組み方を問う。指示されている以上のこと ── どの音に向かってフレージングを作るか、どの音を収めたいか ── をゆっくりの時に考えているか。

[11:25]ゆっくりの時に割と大げさに作っておくことによって、早くなった時にそれが自然になってくるのね

── 都築惇

楽器の扱いは非常に巧みだからこそ、音楽的なアプローチをもっと積極的に ── スタッカートと書いてあっても少し長めに吹きたい、といった「自我」が見えてほしい、と都築は紺野さんに期待を寄せた。

受講生の振り返り ── 発音という課題

レッスンを終えた紺野さんは、予想していた都築の繊細さを間近で実感したと振り返る。同時に、盛り上がる箇所での響きの差 ── 「私の何倍も響いている」感覚にも気づき、そこも盗みたいと語った。見つかった課題は、発音。「発音がやっぱりあんまりうまくいかないので、それをまた頑張らないと」。

都築の側も、この回を楽しんでいた。指示を鵜呑みにするのではなく、きちんと咀嚼し、分からないことは突っ込んで質問してくる ── 言ったことがすぐ音に反映される紺野さんを「上手な証拠」と評し、本番への期待を口にした。

※ この記事は、YouTube で公開されているレッスン動画の内容をもとにAIが編集・再構成したものです。発言は読みやすく整えており、固有名詞や表現が実際と異なる場合があります。正確な内容・ニュアンスは動画でご確認ください。

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